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皆さんこんにちは!
有限会社品川組、更新担当の中西です。
目次
私たちの暮らしに欠かせない「ガス」。
そのガスを安全・確実に届けるための配管工事は、表に出ることは少ないながらも、都市機能や日常生活を陰で支えてきた重要なインフラ工事です。
今回は、そんな「ガス配管工事」の歴史をたどりながら、どのように今の技術に至ったのかを振り返っていきます。
日本で初めて都市ガスが供給されたのは、1872年(明治5年)、横浜でのこと。
それまでは薪や炭火が主流だった生活に、“ガスの火”が灯る瞬間が生まれました。
初期の用途は「ガス灯」照明。
明治後期〜大正期にかけて、東京・大阪など主要都市でガス会社が次々誕生。
この時代のガスは「石炭ガス(石炭を蒸し焼きにして得られるガス)」が主流。
当然、このガスを運ぶには専用の配管(導管)が必要で、当初は鉄製の地中埋設配管が手作業で敷設されていきました。
第二次世界大戦後、都市の復興とともに住宅供給が加速し、家庭用ガスの需要が急増しました。
1950〜60年代:高度経済成長とともに都市ガスの供給エリアが拡大。
地中配管は**鋼管の被覆型(SGP+タールエポキシなど)**が中心。
鋼管の防食処理と溶接接続が“職人技”の見せどころだった時代。
同時に、都市ガスとは別に、**プロパンガス(LPガス)**も地方・郊外を中心に普及。
こちらは地中配管というよりも、地上配管・建物内の二次配管を中心に発展していきます。
1970年代以降、ガス配管工事の現場に大きな転換が起きます。
天然ガスの導入(13Aなど)により、**“ガス種転換工事”**が全国で実施。
同時に、ガス機器の更新と室内配管の見直しが求められた。
配管材料も、鉄からポリエチレン(PE管)・ステンレスフレキ管(SF管)へと進化。
これにより、配管工事の施工性・耐食性が格段に向上し、都市ガス供給の安全性と普及力が飛躍的に高まったのです。
今や、ガス配管工事は
地中 → 耐震・防食・折損防止
建物内 → デザイン性・保守性・ガス漏れ検知
検査 → 漏洩試験・中間検査・竣工後報告
など、**施工だけでなく「安全保証のための手続きと検査体制」**が非常に重視される時代です。
さらに近年は、災害リスクへの対応も進んでいます:
地震に強い「フレキシブル導管」の採用
マンション向け「耐震バルブ」や自動遮断システムの普及
IoT連動のガス機器やセンサー活用の取り組み
まさにガス配管工事は、**都市の安心を“見えない場所で作る仕事”**として、社会的な責任がより重く、より高度な技術職へと進化しているのです。
ガス配管工事の歴史は、都市の発展と生活の変化に寄り添ってきた歩みです。
そして今もなお、「安全・効率・環境・防災」という複数の軸で進化を続けています。
次回は、こうした技術の進歩の上に立つ**“現場での鉄則”**について、施工者が守るべきポイントを徹底解説していきます。
次回もお楽しみに!
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